いがみ合ってる二人をよそに、

「今日は僕とお昼食べよっ」


私の手をグイっと引いて有無を言わさず廊下へと連れ出す人物。


「京也っ、てめっ!」


「綾乃の手を離せよっ」



棚倉先輩は小坂くんの言葉に振り返ると、


「小坂くん、先輩には敬語をつかうもんだよぉ」


ひらひらと蝶のように、二人からまんまと外へ私を連れ出した棚倉先輩の声が二人に降りかかる。


「綾乃ちゃん、どこで食べる?」






「「 京也ーっ、ざけんなよっ!! 」」







私、海崎 綾乃。


今日も、一平先輩と小坂くんに熱烈に愛されて....。

身動きが取れません!!



~FIN~