祐也と私と一平先輩

とは言え、なんか話をはぐらかされた感じだけど....。


「あの、一平くんは彼女いるの?」


もしかして、スプパがきっかけで清良先輩とリア充になったかも知れない。



「.....いないよ」


笑顔で答えてくれた。


なんだそうなんだ。


ってことは、好きじゃない子とでもキス出来るってこと?


じゃあ私と小坂くんは?


私は小坂くんをどう思ってる?

....あれは突然だったし、
キスされて一瞬好きになりそうだったけど。

.....今は自分でも良くわかんない。



小坂くんだって、私のことどう思ってるのかな?

一平くんと同じってこと?

男の子の心理って理解不能。



「ねえ綾乃、今から抜け出そうか?」


えっ?


「抜け出す?」


先輩は壁の時計をチラッと見る。


針はもうすぐ12時を指すところだった。