喜怒哀楽が、全てのものが帰ってきたら・・・

「はやく・・・はやく、はやく...ければ。」
なんだ?上手く聞き取れなかったけど寝言か?
「って、そんなことじゃなくて。起きろ、風邪引くぞ。」

・・・もしかしてこいつ、もう熱がでてるのか?
つい俺はこの女に触れていた。
熱い、やっぱり熱がでてる。
熱が出てるのに雨の中にいるのは危険だ。

「起きろって‼」
起きない。
起こしても起きない、だからと言ってこのままこの公園に寝させたままにも出来ない・・・どうしろってんだ‼

あーもうこうなったらしょうがない。俺はこいつを抱き上げてマンションまで急いでもどっていた。この公園は俺の住んでいるマンションのすぐ近くにある。俺がこいつの家を知っている訳はないし、最悪の選択だとは分かっているが今はそんなことをいってる時じゃない。悪化されても困るしな。

よし!なら早く家に連れていかないとヤバイ。急ぐか。