颯輝side

憂依のお母さんの提案で泊まることになって、憂依と宿題をやってるとなんか笑顔になってる彼女を見て俺もなんか嬉しくて笑顔になれた。

「こんな時間がずっと続けばいいのに。」

ふと口にしたこの言葉。颯都に同じような言葉を言ったことがあった。でも、彼は「俺は女の子と一緒にいたいわー。」と笑いながら言ってた。彼女は

「そうですね。」

と同意してきた。なんかそんな事が嬉しくて憂依を手放したくなくなった。
こいつは俺のもんだって。

「憂依。」

科学の課題中の憂依に後ろから優しく抱きしめる。

「せ、先輩?どうしたんですか?」

少し戸惑いながらも嫌がること無く抱き締められてる憂依。

「んん、憂依可愛いなぁって思ってさ。」

俺の腕にそっと手を重ねてくれた憂依。

「それは好きな子に言ってあげてくださいよ。」

そう言って俺の腕を解く。
俺は憂依のこと好きなのに。それが言えない。言ったらこの関係が崩れそうで怖かった。

「憂依、颯輝くん、どっちかお風呂はいりなさーい。」

1階からは憂依のお母さんの声が聞こえた。

「どうします?先輩先に入りますか?」
「じゃあそうするね。」

俺はそう言って部屋を出た。