夕食後

「颯輝くん、今日は泊まっていきなさいよ。もう遅いから。」
「有難うございます。じゃ、お言葉に甘えさせてもらいまーす。」

私と一緒に部屋に戻り、宿題を終わらせる。

「憂依、ここ、どうやんの?」

時折、このように質問してくる。
それがなんか嬉しくて自然と笑顔になる。

「ここはこうやるんですよ。」
「何笑ってんの?」

笑顔になってるのに気づいて彼も笑顔になりながらそう言ってくる。

「いえ、なんか先輩とこんなに長くいて楽しいなって思って。」
「俺も憂依といてすげー楽しい。こんな時間がずっと続けばいいのに。」

そう言って遠くの方を見つめる彼は少し寂しそうで哀しそうな顔をした。
きっと颯都のことを考えてるんだろう。

「そうですね。先輩となら何時まででも飽きなさそうです。」

私も同意見なのでそう言って彼の見ている方を見る。そこにはなんか海玖が笑って見守ってくれてる感じがした。