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私が教室に入ると、私以外の子たちはすでに登校していて各々好きなことをしていた。

「おはよ~奈緒子!」
「あ、おはよ、志穂。」

机に鞄を置くと、いつも一緒にいる友達たちが声をかけてきた。

雛、琥珀、馬渕くんとは中学から
志穂と眞音とは小学校からの幼馴染みだ。

雛「今日のセミナー、10分くらい集合遅れるんだって。」
奈「え、なんで?」
志「んー、なんか、ちょっとトラブルあったー…みたいな?よく分かんない。」

それならもうセミナー中止でいいと思うんだけど…
トラブルって、なにがあったんだろ。

琥「もしかして、テレビとか!?ドッキリ企画とかだったり~」
馬「そんなわけないだろ…」
琥「もー!!分かんないじゃん!!もっと夢を持たないとさ~!」
眞「夢て…どーせ講師が遅れたとかそーゆう理由やろ」
琥「むー…」

志「琥珀はほんと、そういうの好きだよね~」
琥「志穂だってそーゆうの好きじゃんか!ちーび!」
志「琥珀に言われたくないし!!」


クスクスと笑いながらこのメンバーと話すのは楽しい。
この時間があと少しでなくなるんだと思うとすごくさびしくなってしまう…




志「あ、そう言えばさ。最近新しい先生とかって入ってきたっけ?」
奈「え?いや…なかったと思うけど…なんで?」

志「いやー…朝、集合の遅れを言いに来た先生が見たことない人だったんだよねー」

奈「へぇ…」
志「あんなイケメンなら絶対チェックしてるはずなのに!!」
雛「志穂のイケメンレーダーがフル活動しちゃうはずなのにね〜」

こんな時期に新しい人って…なんでだろう?