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「みんな…死んでるの…?」

私は目の前の光景が信じられなかった。
覚悟はしていたけれど、顔なじみの人たちが何十人も血を流して死んでいるのを見たら吐き気が止まらない。

「葛西…クソが、なんでこんなことしたん…」

さすがの眞音もこれはキツいらしい。
琥珀と雛は青い顔をして今にも泣き出しそうにしている。

「私が武器を取ってるくよ」

そう言ったのはアリスちゃんだった。
私たちはびっくりしてみんなアリスちゃんを見た。

「武器、とってくるね」

言うやいなやアリスちゃんはホールに入って武器が入っているクリアケースに近づいて行った。

「白雪さん…本当に何ともないのか…?」

馬渕くんは信じられないって顔をしてアリスちゃんを見つめてる。
そりゃそうだ、私だって信じられない。顔なじみであろうとなかろうと人間の死体がごろごろ転がってるところなんて普通の人間ならまず、無理だろう。