「いってきます。って、さむ…」

玄関を開けると肌を刺すような風が私を襲う。
こんな寒いのに学校に行かなければいけないなんて…最悪だ。遊びに行くのならばこの寒さでも短いスカート履いて行くのだけれど。

さっさと暖かい所に行きたくて自然と歩くスピードが早くなる。

「うわっ…」

下を見て歩いていると黒いものが目の前をサッと横切った。
横切った方を見ると黒猫が道路を走り抜けようとしていた。

そして

轢かれた。


「朝からいやだな…」

すぐに目をそらして私は歩き始めた。
冷たいと思われるかもしれないけど、私にはどうすることもできないんだ。仕方がない。