ーーーーー
「やっぱり、無理か…」
誰かが呟いた。
無理もない。もう長時間シャッターを傷つけているのに、壊れる気配どころか傷もまともにつかない。
「待つしかないな…今日のところは休もう。じきに警察が来てくれるはずだ。」
元生徒会長だった馬渕くんの掛け声でみんなは各々ホール内で腰を下ろした。
携帯を開いても圏外で、ますます不安がつのる。
「寒いし…お腹減った…」
志穂が身を縮こませながら言った。確かに、かなり寒いし、何も食べていないせいでお腹がぺこぺこ。
「早く警察が来てくれることを願お…」
起きていても無駄だから、私たちは寝ることにした。疲れもあって徐々に瞼が重くなって、いつのまにか眠りに落ちていた。


