男嫌いな女王様とクールな臣下

様々な方面から言われている、インタネット上のシステムの使い勝手の悪さ。
それから、先日、露呈したセキュリティの甘さ。

運営されているシステムで、早急に手を付けなければいけない分野は、山積みだった。

最初は、前野も、これだけ人数がいれば、仕事の量に比べて十分人数が足りてる。
問題ないだろうと思っていた。

それから、前野は、一人ずつ書面上での経歴の確認をした。

本人との面接を行っていくにつれて、どうやら必要とされている技術を持った技術者がほとんどいないという絶望的な結論に至った。

28人いて、5人ほど。

仕事は山積みである上に、急ぎの仕事ができる社員が数名しかいない。

しかも、後の23人だって遊ばせておくわけには行かないのだ。

やっぱり無理だ。
少しでも早く社員の技量を見極めたい。


「申しわけございませんが、今日も朝から社員面接をしたいと思っておりますので……」

「いやあ、面接だったら俺やるよ?」川崎社長が屈託のない顔で笑う。

「いえ。上司である自分のことを知ってもらうのが目的ですから」

前野は、ぐっとこらえた。

新しく作る会社で、どんな技術が必要で、連れて来た社員の技量が正確に測れていたら、こういう結果にはなっていない。

なんて言って、飛び出したくなる。

まったく。