昨日、ゆったりとアロマのオイルで湯船につかったのだけれど、お湯の中で寝てしまって冷え切ったお湯の中で目が覚めた。
そのせいか、悪寒はするし頭もすっきりしない。
意識がもうろうとして来て、一瞬朱音は、自分が何やってるんだかわからなくなった。
ああ、そうだった。面接は?
ぼんやりしたまま、見つめあっていた。
「あとは?私に聞きたいことはありませんか?」
なんて聞かれてる。
「えっと……」
口は開くけど、声にならない。
あきれられてるのかな。
せっかく来たのに、何も聞かれないって。
「どうかしたの?」心配そうに見つめられる。
「だ……」
大丈夫って言わなきゃ。相手の人がずっと見てる。
「あの……」
「なんだっけ?」
「大丈夫ですか?」
どうしてだろう。どういう訳か自分が尋ねられてる。
「えっと……」
朱音は、面食らってしまった。
影山?
振り返ると、影山は、さっさとどこかへ行ってしまった。
朱音は一人でおいて行かれると思った。
でも、もう何か言う気力もなかった。


