男嫌いな女王様とクールな臣下

堀田土地開発社長室は、木目調の重厚なつくりで、レイアウトは会議ができるように重役たちの椅子と大きなセンターテーブル。プロジェクタ―も用意されていた。

朱音は、残っていた重役たちを社長室に呼び寄せた。

内田副社長以外の役員がそろっていた。

朱音と横にいる前野を見ると、呼び出された全員が前野をにらみつける。

「えっと、この方は……」岩淵が胡散臭そうにこっちを見ている。

「前野と申します」

「なんだよ、忙しいんだ用なら後にしてくれ」榎田が追い払おうとあっちへ行けという。

「何とかなりそうですか?」
前野は、老人たちをものともせずに堂々としている。

「だから、それを何とかしようと……」重役の一人がいう。

「無駄でしょう。あいつの悪知恵に勝てるものなんて、そうそういませんから」
前野は、朱音に大丈夫だよと言って社長の席に座らせた。

前野は、一人で重役たちの前に立った。

「じゃあ、どうするんだよ」


「一時間ほどお時間をいただけますか?」
前野は、岩淵に向かって言う。

「ああ、いいだろう」岩淵が答える。

「それと、全員一致で、私に任せてくださいますか?」
彼は、重役の面々に向かって言う。

その場にいたものが、判断に迷った顔をする。

岩淵が切り出した。
「わかった。この事態を避けられるなら、条件を飲もう。ただし……」


「大丈夫です。多分、何とかなります」

「わかった。いいな?それで」
岩淵が全員に向けて言う。

パラパラっと拍手が起こった。

「では、行動に移したいと思います。
これから場所を移動します。顧問弁護士の榎田さんの他に、もう一方付き添い願います」
すっと影山の手が上がった。

「じゃあ、影山さんで」