男嫌いな女王様とクールな臣下

朱音は、回された腕にしがみつく。

怒ってるなんて言われて、怖い顔されてるのに嬉しいなんて初めてだ。

「なんで俺の知らないところで、別の男と一緒になろうなんて考えてるの」

五人は座れる長椅子のソファは、前にが朱音を押し倒しても十分に長さに余裕があった。

そういう目的で、このソファを選んだわけじゃないんだけど。

「久俊さん……」

彼は、朱音が苦しいと思うほど、彼女の体をぎゅっと抱きしめていた。

「君は、平気なの?あんなげす野郎にこんなことされても?」

そうじゃない、簡単にあなたの事を諦めようと思ったわけじゃないと伝えたくて、朱音は、必死に首を横に振る。

「本当は……死ぬほど怖かったの」
何しろ、こうして生身の男に触れられるのは彼だけだ。

「君の恋人は誰なんだ?」

「あなた……本当に好きなのはあなただけ」

「よく言えたね。ご褒美を上げるよ」

彼が朱音の顔をしっかりとらえて、キスをした。

「どうしてすぐに、俺のとこに来なかったの?」

「だって、あなたは外部の人間だし」

「そっか。それはそうだな。このままじゃ、俺は何にも文句を言えないわけだ」

「久俊さん?」

「何考えてるのか知りたいんだろう?」

「ええ」