男嫌いな女王様とクールな臣下

試着室のカーテンが開いて、春妃が出てくる。

「まああ、どうしたの?何の前触れもなく」
春妃が朱音の顔を見つけて驚いてる。

「ちょっとね、ここに居るって聞いて。様子を見に来たの」

「えっと、どうかしら……」
着たばかりのドレスを見やすいように広げたり、背中を見せてくれたりしている。

「よく似合ってるわ」

これだけ衣装があるのに、春妃が来ているのは、プラス料金のかからない範囲でっていう衣装だった。よく似合ってるけど、ベストじゃない。

「そうかしら、じゃあこれでもいいかな」

「お客様、ただいまこちらの商品もお召しいただけますが。いかがでしょう?」
大原さんナイス!朱音は、彼女にウィンクした。

「でも、これって……」

「こちらもご予算内で大丈夫ですよ」

「そうなの?」

ほら、やっぱり遠慮してる。
目が輝いてるじゃないの。

「そっちも着て見れば?」

「そうね」

「絶対、可愛いって」

「うん」