影山とは、幼い時からのけんか相手みたいなものだ。
互いの気心は知れている。
「いいわよ、聞かなくても分かる」
朱音は、影山の嬉しそうな顔を見て言う。
「いいえ申し上げます。お嬢様の計画は、狂ってます」
やっぱりと朱音は、ゆっくりと社長の机を回り込んで、影山に近づいた。
「狂ってる?上等じゃないの。つまらない企画ばかりで誤魔化すより、よっぽどいいわ」
「それでしたら、遠慮などなさらず、使えるものは使うべきではありませんか?」
「まったく。どうするのよ。これでも嫁入り前なんですからね。
世間で何て呼ばれてるか知ってるの?
俺様、女社長ですってよ!」
「お嬢様をお選びになる男性なら、そんな些細なこと気にされないと思いますよ」
「ふん」


