男嫌いな女王様とクールな臣下

肩に背負っていた荷物が、消えてなくなるように体がふっと軽くなる。

今まで、どれだけ虚勢を張って生きて来たのだろう。

自分の実力以上の人間を演じているうちに、人前で本当の自分に戻れなくなっていた。

この人と居ると、自然でいられる。
だから、すごく楽なのだ。

自分以外の誰かになる必要がないから。

何を言っても、受け入れてくれる。

そう思うと、素直に甘えられる。

自分の父親が祖父の期待を裏切り続けた分、孫に自分が父親の代わりに頑張らなければいけない。朱音はそう思っていた。

祖父が亡くなって、ずいぶん経った今も、その呪縛から逃れることはできていない。