長瀬を好き!?


私が!?!?


浅木くんは急に何を言い出すんだ!!


「すっ…好きなんかじゃっ…


「あいつは、やめた方がいいです」


私の言葉を、浅木くんの低い声が遮る。


それって…?


「……どういうこと?」


真っ直ぐにぶつけられる浅木くんの視線。


そんな彼の様子に、何度も目を瞬かせていると、


そんな私の様子がおかしかったのか、目もとをフッと緩めた浅木くんが、一歩私との距離を詰めてきた。


そして、そのモデル並の高長身を屈めて、まるで王子様がするみたいに私の手の甲にちゅっとキスをすると。



「先輩。俺、ずっと前から先輩が好きでした。
俺のこと、好きになってもらえませんか?」



上目遣いで、魅惑的な笑みを浮かべながらそう言った。




………………え?


好き??


何が??


何を??



え??


待って?


え!?


えええぇぇぇぇぇぇ!?!?!?







花枝咲希。


人生初のモテ期到来である。