「ほーりぃ、なんか良い番組やってるー?」

復活しかけた亜希乃が、芋虫のように起き上がる。

「んー、この時間だと、アニメ系ばっかだね。後はニュースとか……」

ピッ、ピッ、と手際良くチャンネルを変えていく鳳莉。

「あ、これ面白そー!パーキングエリアのグルメ特集だって!」

「美味しそうだね、これ。これ見よっか!」

アップにされたラーメンから画面が切り替わり、女子アナの食レポに切り替わる。

……ん?

「あれ?」

「え?」

亜希乃と鳳莉も気づいたみたい。

私はすかさず『それ』をスマホで撮った。



「……いた……」



「何?」

椎馬兄者が諦め気味に聞き返す。



「いたよ!蝶羽!!」