ぎゅっ
「え?」
不安だらけでもんもんとしてる私に気付いた音遠くんが、染子さんに見えないように手を握ってくれた。
相変わらず血が通ってるのか疑うレベルで冷たいけど、なんだか落ち着く。
「大丈夫。多分彼女はまだ僕らがグルだって事に気付いてない。いざとなったら僕が盗るよ。それにまだ怪盗ダイアモンドが白鳥 蝶羽って女の子だってバレた訳じゃないし。ね?」
「そう……だね。うん。ありがとう、落ち着いた」
音遠くんの言葉は魔法の呪文みたい。
不思議と心臓が落ち着いて、冷や汗もピタリと止まった。
「それで、宝石の在処だけど」
気を取り直した音遠くんがキリッとする。
珍しい表情。
こんな状況でナンだけど、結構かっこいい。
「壁にも天井にもテーブルにも床にもない……となると、あの人が持ってるって事になる」
「え、でも染子さんはそんなにアクセ持ってないみたいだけど……」
砂漠の猫(デザートキャット)はビー玉より一回り大きいくらいの宝石。
染子さんが身につけてるのは小ぶりなものばかりだ。
「アクセサリーとしてじゃない。自分の中に取り込むように身につけてるんだよ」
「自分の、中?」
どういう事?
「……ふふ、ご名答」

