「いや、僕が調査と宝石回収同時進行でやりますよ!さすがに主催者が女性とはいえ、男子ばかりの場所じゃ完全に安全とは言えませんし」

音遠くんが私を庇うように前に出てフォローしてくれた。

か、神よ……

「でも、蝶羽本人が行かなきゃ意味無いのよ。あと私が娘に男装させたい」

本音はそっちかい!!

「それだったら、調査の方を阿弓にさせて、音遠くんにエインセル確認してもらおうよ!」

阿弓は何度かアニメの男子キャラのコスプレしてるから、男装はお手の物だ。

絶対、阿弓の方が適役なんだけど……

「まぁとりあえず男装させてよ。決めるのはそれからでも良いじゃない」

え、決定事項なの?!私の拒否権は?!








数分後。

「……」

「おぉー!やっぱり似合ってるわ!」

「へぇ。意外と出来るもんなんだね」

母さんと音遠くんにマジマジと見られてる私は、兄さんの私服と怪盗の変装用の衣装を組み合わせて着た『少年』になっていた。