そう心に決めて、マギーに向き直る。
「それで、マギー。聞きたくないけど、至極聞きたくないけど、めちゃくちゃ聞きたくないけど、アルバート様とか言わなかった?」
嫌ですアピールを重ね重ねしてからマギーに聞くと、彼女は少し困ったようだった。
「姫の午後のご予定を聞かれまして、特になしと答えたところ、庭園で待っているとの事です」
え。
今なんて。
「なんで特になしって言っちゃうかなー」
私の本音に対して、にっこり笑ったマギーは。
「極力彼らと関わらせろというのが王様のご命令でして」
と、悪気なんてございません状態でした。
「……待っているってことは」
「どうぞご支度なさってください?」
ですよねー。
いやもうね、めんどいからこのまま行きます。
別に部屋着でもなし、ちゃんと外着です。
お洒落なんてせずに出ていく私を見て、マギーはまた少し呆れ顔でドアを閉めました。