「エル様〜アルバート様が…………ってどうされました?」
ギルバートに平手打ちした日の午後。
マギーが意気揚々と入ってきて、私の姿を見るなり笑顔のまま固まった。
理由は簡単。
私が部屋の窓の下にしゃがみこみ、うぅと呻いているから。
しかも窓枠には数羽の鳥達。
実を言うと、私は今ちょうどお説教をされてました。
誰にって、鳥様ですよ。
ギルバートのことを話してひっぱたいたって言ったところ、憤慨した鳥に正座させられました。
いやぁ、私悪くないと思うよ?
曰く。
『ギルバート様はエル様のことをいいと思ってらっしゃるのに、それを平手打ちの1発で流すとは何事!』
と言うことをここ3時間ほどに渡って怒られました。
おしゃべりなのは知ってたけど、まさかここまでとは。
私と小鳥たちを見てあらかたの情報を得たらしいマギーは、少し呆れたように笑って私を立たせた。
「まぁ、鳥たちを怒らせるようなことをしたんですか?」
『ちょっとマギー、そうなのよ聞いてちょうだい?』
お言葉ですが小鳥さん。
マギーには伝わりませんよ。
「小鳥さん、姫は色々いたらないとこもありますが、許してあげてくださいな」
というマギーの言葉に、ぷりぷりしながらも引き下がった鳥達。
もうあれだ。
あの人たちのことは小鳥には黙っとこう。