疲れてさっさと寝たいが為に部屋に直行すると、すでにマギーの姿はなかった。
後で謝りに行こう…と思いつつきちんと整えられたベッドに倒れ込む。
「……………疲れた」
あぁ、なるほど。
気疲れって、こういうことを言うんだ。
ぐいーっと伸びをすると、その腕に鳥が1羽とまった。
『エル様ダメよ。女の子なんだからもっと用心しなきゃ』
と、片翼で私の背後を差した。
どうやら開けっ放しにしていた窓から入り込んだらしい。
「ぁぁ……ごめんなさい」
『疲れてるわねぇ。どうだったの、王子様?』
『気になるなる〜!!』
パタパタと窓から3羽、新たに飛んできては腕やベッドにとまる。
「どう、かぁ」
『かっこよかった?惚れちゃった?』
かっこよかったはよかったけど、惚れるは早いだろう。
「そうね、好き……じゃないかな」
『えー!』
私の返答が、どうやら鳥たちはお気に召さなかったらしい。
「だって………」
『ダメじゃ〜ん!あ、ねぇねぇじゃあさ、ギルバート様はどんな感じ?私ああいう人の方がエル様に合ってると思うなぁ』