昔々ある所に、とても貧しい少女がいました。
少女は貧しくも、優しい父と母に愛され、とても幸せでした。
しかし、大切な母が病気で亡くなり、父が次に妻と選んだ継母は、少女を2人の娘と共に蔑んだのです。
母が亡くなってから、抜け殻のように仕事に勤しんでいた父は、家庭をかえりみることなどなく。
父のおかげで家庭は裕福になりましたが、少女は、温かい家庭を無くしました。
いつの日か、その父までもが、少女の元から去ってしまったのです、母と同じ病で。
それからの少女は、使用人、奴隷のように継母たちに扱われました。
いつの間にやら、温かい寝床すら奪われ、寒さのあまり、温もりの残った暖炉で眠っていた少女を、継母たちは煤だらけだと笑い。
灰だらけの娘……シンデレラと呼ぶようになりました。
シンデレラは、過去貧しかったのに加え、裕福になっても、継母からはろくな食事も与えられずに成長期を過ごしたので、身長は義姉の肩までしかありませんでした。
そして…彼女が17をむかえるその年に。
お城では、舞踏会が開かれたのです。