「あははは、ウケるね。その表情いいよ!ぞくぞくする!!」



気味が悪い、僕が笑っている。



メチャクチャ楽しそうに、腹を抱えて笑っている。




「君は、誰だ?」



「星岡 明だよ」



「それは僕の名前だよ!勝手に使うな」



「君だって本当は理解しているだろう?僕は君なんだよ。そして、君は僕でもある」




ニタニタと気味の悪い表情で笑う僕がいる。




「君は僕の影だろ。僕じゃない」


「あーははは、そこまで理解しちゃってるんだ。ざーんねん!」



言い返しても、影に動揺した様子は見られない。



「ふふふ、そうだね。僕は君の影だ。君は中々飲み込みがいいみたいだね。とっても楽しそうだよ」




「僕はちっとも楽しめない」




「楽しくなるさ。君には目的があるんだろ?」



「……目的?」




見透かしたような影の言葉に、僕自身が動揺した。



そうだ、夏生の安否を確認しようと思って、このゲームを開いたんだった。



「夏生は」




「うん?」




「佐藤 夏生の事を知っているか!」



「知っているよ。彼女もこのゲームの参加者だからね」