「……そなた、今何と申した!?その減らず口、針で縫うてやろう!」 「私ハ女ダ!蟲達ノ餌食ニシテヤル!」 「あー、うるせぇ」 騒がしい三人のやり取りに、獣耳を持つ男がゆっくり動き出した。 そして、女二人に近付いて肩を抱く。 「二人共止めなさい。これは黛(マユズミ)なりの誉め言葉です」 「褒め言葉じゃねぇよ。めでてぇ頭だな、狐野郎」 ピアスを付けた男の言葉に、獣耳の男の耳が動く。 「……黛、我が母のことを愚弄するか?」 怒りの込められた言葉と共に、獣耳の男の顔が狐に変わった。