「あの殺人鬼?」
人道に背くやり方だって、分かっていても話の続きが気になる。
人はこういう時は常識よりも好奇心が勝るのだとつくづく思い知らされた。
俺の問いかけに、彼女は目を細めた。
「19世紀のロンドンを震撼させた猟奇的殺人鬼……、ジャック・ザ・リッパー」
「ジャック・ザ・リッパー……っ!?」
その名前を聞いた途端、心臓が大きく跳ねた。
何なんだ、この胸のざわつきは……?
胸を反射的に押さえると、風間さんが肩を掴んできた。
「小鳥遊君、どうした!?」
「い、いえ……何でもありません……」
風間さんに肩を掴まれたときにはそのざわめきは消えていた。
何だったんだ?



