「名前を貰って、ヒカリはようやく全てをマスターした。と同時に、絶望によって眠っていた殺人鬼の人格が目覚めた」
「何で、そんな急に……」
「……アリスちゃんとの恋が叶わないと察したからよ」
切碕がアリスさんに恋していた?
奴を闇から光へ引っ張り出したのはアリスさんだ。
そんな彼女の強さに切碕は惹かれたのかもしれない。
光を、ヒカリを与えてくれた彼女に──。
「アリスちゃんには和真君がいた。それに、違いすぎる身分。彼女が持っている全てが切碕にとって絶対手の届かないモノだった」
だから、切碕は今のようになってしまった──。
そして、和真さんを殺した。
もしかしたら、切碕はアリスさんが好きな彼を殺して彼女の気持ちを自分に向けたかっただけなのかもしれない。
向けられるそれが憎しみの感情だったとしても──。



