「母さん……?」
銃声と共に母さんの体が揺れたかと思うと、スローモーションのように倒れた。
倒れた母さんの腹部からは血が流れ出ている。
「まったく、裏切るのは朱鷺だけで勘弁して欲しいよ」
母さんを撃った人物──切碕は冷たい赤い目を母さんに向けていた。
え、どういうことだ?
だって、切碕は風間さんに──。
俺は風間さんに視線を向けた。
「朱鷺、朱鷺……っ!」
そこではぐったりと倒れる風間さんを呼び続けるアリスさんがいる。
風間さんは瀕死なのに、何で切碕は何ともない?
確かにさっき切碕の口からは血が吐き出されていた。
それなのに──。



