「この時を待ってたんだ……」
「朱鷺……、貴様……っ」
忌々しそうに歯を食い縛る切碕の口からは血が吐き出されている。
風間さんの腹部には切碕が持っていたナイフが深々と刺さっている。
そして、切碕の腹部にも風間さんが何処かに隠し持っていたナイフが深々と刺さっていた。
何で、こんなことに……。
動揺する周りを余所に、風間さんは母さんの方を見た。
「俺ごと撃て!」
彼の言葉に、母さんは何処から出したのか拳銃を握っていた。
「やらせるかよ!」
切碕の仲間の黛が母さんを止めようとするが、母さんに足を撃たれてその場に倒れる。
楊蘭も母さんを止めようとするが、母さんはそれに負けることなく拳銃を風間さんと切碕に向けた。
「潮姉さん!何を──」
「切碕──いえ、ヒカリ。貴方はもう──」
母さんの言葉はそれ以上続けられることはなかった。



