アリスさんは寿永さん達を見た。
「周、ノートの解析を頼んだ。依良、悪いけど車借りるよ」
「OK、任せろ」
「……本当は嫌だけど、仕方ない」
理事長はため息を吐くと、寿永本邸に来るのに使った車の鍵をアリスさんに渡した。
車の鍵を受け取ったアリスさんは今度は俺を見る。
「コトリ君、君は──」
「俺も行きます」
彼女の言葉を遮るように言うと、彼女は困ったように笑った。
「そういうと思った」
と言ったと同時に、アリスさんは駆け出していた。
俺もその後を追いかける。
アリスさんが急いで何処に行こうとしているか分かってる。
だからこそ、俺がいた方が良い。
俺がいれば、奴の視線を俺に向けることが出来るはずだ。
そうすれば、風間さんを保護することが出来るかもしれない。



