呪術なんて非現実的なものがこの世にあるとは思えない。
でも、世の中では言葉一つで呪いをかけられるとも言われている。
だから、非現実とは言えないのかもしれない。
それにしたって、切碕が呪術に精通してるなんて初耳だ。
いや、奴のことだからそういうことに精通してても不思議じゃない。
「何の呪術がかけられているかは寿永のその筋に詳しい奴に調べてもらう。だが、これが此処にあると言うことは……」
「朱鷺は私を裏切ってない……」
アリスさんの声が震えていた。
そう、風間さんは彼女を裏切ってない。
彼が彼女を裏切るはずがないんだ。
が、問題はそこじゃない。
切碕が書いたノートが此処にあるということは風間さんが切碕を裏切ったということ。
つまり──。



