本当にこの人には助けられる。 どんな失意のどん底に落ちても彼女が俺をそこから救い上げてくれる。 こんな細い体の何処にそんな力があるのか分からない。 いや、体は関係ないか……。 彼女の強さは体じゃなくて、心にあるんだと思った。 「アリスさん」 「何?」 「いえ、何でもありません」 「?」 やっぱり、肝心なことが言えない。 お礼は言えるのに、一番伝えたい言葉が伝えられない。 それに伝えても、彼女を困らせるだけだ。 なら、伝えずにおこう。 俺は目の前で頭を捻るアリスさんの姿に、頬が緩んだ。