耳に聞こえる穏やかな鼓動。 一瞬早くなったけど、今は普通に鼓動を打っている。 布越しに感じる温もりが俺を落ち着かせる。 抱き締められているからか彼女の優しさが伝わってくる。 ……さっき、俺は彼女の首を絞めて殺そうとした。 正しくは≪僕≫だけど、それを俺を中から見ていた。 止めようとしたけど、体は動かなかった。 ≪僕≫に止めるように言ったけど、無視されていた。 このままアリスさんを殺してしまうかと思った。 でも、彼女の言葉で≪僕≫はまた中に引っ込んでしまった。