でも、彼は私の背中に手を回して、離してはくれなかった。 そんな彼の行動に胸が高鳴る。 「コトリ君?」 名前を呼んでみるけど、返事はない。 ただ背中に回された腕の力が強くなった。 彼は何も言わない。 ふと、微かに啜り泣くような声がした。 今、彼がどんな気持ちなのか私には分からない。 でも、何となく察しはつく。 そんな彼に私が出来ることが抱き締めて、胸を貸すことならそうしよう。 それから私はコトリ君の背中をまたポンポンと撫でながら彼を抱き締めていた。 ≪アリスside end≫