私はそんな彼の頬の涙を拭った。
突然のことに彼は驚いている。
「何す──」
「私が君を認めるよ。君はコトリ君じゃないけど、コトリ君なんでしょ?なら、私が守っている彼に違いない」
誰にも認められないのは辛く、悲しいことだ。
彼は今まで誰にも存在を知られず、孤独の中で一人目覚めることを待っていた。
それなのに、目覚めれば存在を否定され、存在することを望まれない。
それはあまりにも酷だ。
すると、彼の手が私の首から離れた。
急に息が出来るようになって咳が込み上げてきた。
「……っ。違う……っ。僕は……っ!僕は……」
彼は私の上から退けると、後退りをして頭を抱える。



