マズイ、息が……。
「な────だよ……」
ふと、彼が何かを呟く。
よく聞こえなかったけど、何か言っていた。
「何で認めてくれないんだよ……」
「!?」
今度ははっきり聞こえた。
息が苦しくて閉じていた目を開けると、目の前の彼の顔に目を疑う。
「誰でも良いから僕を認めてよ……」
彼の頬を伝った雫が私の頬に落ちてきた。
彼は苦しそうな顔で静かに涙を流していた。
誰かに存在を認めて欲しくてすがる姿が昔の朱鷺と重なった。
作られた人間と同じく今まで眠っていた彼は誰かに認めたいのだろう。
認められなければ、存在する意味がない。



