「……っ」
唇を噛まれ、彼も驚いたのか私の唇も枯れに噛まれた。
血の味が口に広がるけど、彼の唇は離れて行く。
「いっつ……」
もう一人の彼は切れた唇に触れると、私を睨んできた。
「早くコトリ君を出して。じゃないと、今度は唇だけじゃ済まさない」
コトリ君が表に出てくるまで私は何だってしよう。
今のコトリ君は私の知ってるコトリ君じゃない。
「コトリ君コトリ君、うるさいんだよ」
「う……っ」
もう一人の彼の手が私の首にかかったかと思うと、グッと力を込められる。
息が詰まる。
私は彼の手を掴み首から離そうとするが、男である彼に力で勝てるわけもない。



