「じゃあ、摂紀のことは依良に任せて大丈夫ね」
アリスさんは安心したように、眉を下げた。
彼女も玖下さんが心配だったらしい。
「それより、朱鷺が裏切ったってどう言うことだよ?」
玖下さんの話が終わると、話題は風間さんの話に変わる。
「その言葉の意味のままだよ。朱鷺は私達を裏切った。この話は終わり」
「はぁ!?朱鷺に限ってそれはねぇだろ!だって、朱鷺は──」
「──才暉、私が終わりと言ったのが聞こえなかった?」
何かを言いかけた羽取さんの言葉をアリスさんの低い声が遮った。
上に立つ人が纏う威圧感を彼女から感じる。
「なぁ、天河。朱鷺って?」
そんなアリスさんの威圧感を感じ取った翔平はこそっと俺に聞いてきた。
でも、アリスさんの威圧感のある眼差しを向けられ、黙った。



