「嫌……、天河……。そんな顔で私を見ないで……っ」
俺は今、どんな顔をしているのだろうか?
自分では分からないけど、多分莉瑚を軽蔑するような目をしているのだろう。
じゃなかったら、莉瑚がこんなに動転するわけがない。
「莉瑚……」
「嫌……、天河……っ!嫌いにならないで!お願い!あたしは天河が──っ!?」
目に涙をいっぱい溜めて俺を見る莉瑚の言葉が途切れた。
そして、それと同時に莉瑚の体が前のめりに倒れた。
「莉瑚!?」
「安心しなよ、気絶させただけだから」
冷たい静かな声に、辺りの空気も凍てついたものになる。



