「コトリ君?」
ざわつく胸を押さえていると、アリスさんが顔を覗き込んできた。
「どうしたの?」
「いえ、何でもありません」
首を横に振って、公園の真ん中に立つ莉瑚と柳の姿を見る。
でも、大学で見る二人の様子とは違っていた。
ぴりりとした殺気を感じた。
「ねぇ、知栄、何で何も言ってくれなかったの?」
言えるわけがない。
柳が抱えていた秘密は国家機密だ。
親友だからと言って容易に話せることではない。
「知ってるのに言わないのはズルいよね、知栄」
……ちょっと待て、何か違う。
莉瑚が言っていることに違和感を覚えた。



