「……当たり前だから人を殺すのか?犯罪者だって人間だ、簡単に殺して良いわけがない!」
「黙れ!お前に何が分かる!?生まれたときから人を殺すために生かされるこの気持ちが!?」
切碕潮は俺の胸ぐらを掴むと、フェンスに押し付けた。
勢い良く押し付けられたせいで、フェンスがガシャンと大きな音を立てる。
「私……私達だって人間なんだよ……」
苦しみを吐き出すような声に、胸が締め付けられる。
そうだ、彼女達も人間なんだ。
悲しみ苦しみ、それでも生きるために人を殺す。
それなのに、俺は……。
俺は気付いたら胸ぐらを掴みながら俯いて、唇を噛む切碕潮を抱き締めていた。



