切碕潮の頬に伝う涙。
それが何故、伝ったのか一瞬俺には分からなかった。
でも、すぐに理解する。
悲しみや辛さから来るそれなんだと……。
「……そんな目で見るな。無意識かもしれないけど、君は私を犯罪者を見るような目で見ているよ」
「……っ!?」
切碕潮は伝う涙を拭うと、俺を睨み付けてきた。
「確かに私は人を殺してる。でも、好きでやってる訳じゃない。それが私が生まれた理由だからこなしてるだけ。君達が生きるために当たり前のように命を食らうのと同じで私達にはそれが当たり前なの」
俺達は生きるために豚や牛、鶏や魚の命を食らっている。
でも、それは生きるために仕方のないことだ。
人を殺すことと同じにされるのは違和感を覚える。



