ふと、真鍋はクスリと笑った。
「何だ?」
「ううん、赤瀬さんが何でアンタを監視役に推薦したのか分かった気がする」
「?」
「……さて、ちょっとトイレ」
真鍋は「よっこらせ……」と20代の女とは思えない言葉を口にしながら立ち上がった。
座敷を出ていこうとする真鍋だったが、何か思い立ったように足を止める。
「小鳥遊」
「あ?」
「……そういうアンタだから赤瀬さんは推薦したんだよ」
また意味深な言葉を言って、真鍋は座敷を出ていった。
意味が分からない……。
でも、その真鍋の言葉の意味を知る日はそう遠くなかった。



