「莉瑚の言うことは正しい。アリスちゃんは僕の邪魔をしている。でも、それは僕にとっては彼女からの愛情表現だと思ってるから」
切碕の紅い瞳が細められたかと思うと殺気は消え、穏やかな面持ちに変わる。
そして、その瞳には何故か慈しみが浮かんでいた。
「……本当に貴方はアリスちゃんが好きなのね、切碕」
そんな切碕に別の部屋から現れた潮が声をかけると、彼は視線を莉瑚から彼女へ移す。
「潮姉さん」
名前を呼べば潮は当たり前のように切碕に近付き、ソファーに座ると彼を膝枕する。
「潮姉さんの言うとおり、僕はアリスちゃんが好きだよ。いや、大好きかな」
「でしょうね。じゃなかったら、和真君を殺したりしないものね」
「そうそう。人の好きなものを奪ったんだからそれなりの代償は必要だよね」
切碕は楽しそうに目を細めながら、潮の膝の上を転がった。



