断罪アリス



「その様子だと逃がしたみたいだね、周」




「……取り逃がしたよ。あいつら、俺達が外に警察の突入隊を配備していたのを知っててやがった。大学の地下通路から極秘裏に配置したんだけどな」




「奴も頭が良いからね。私の考えも読まれてるよ。」




「でも、それをまた先読みするのがアリスでしょ。あー、アリスのせいでまたセキュリティ作り直しだよ」




凡人とは思えぬ三名家の次期当主達の話を聞いていると、一番の疑問を思い出した。




「柳!」




俺は隣に立つ柳を見ると、彼女はいつもの眠そうな顔ではないきりっとした顔で見てきた。




「柳、君は何者なんだ?」




さっきの身のこなしもだけど、何よりアリスさんと知り合いということと何でそれを俺に秘密にしていたか……。




それを彼女に問わずにはいられない。




「コトリ君、その話はまた後でしよう。今はまず──」




柳の代わりに答えたのはアリスさんで、その視線の先には翔平達がいる。




「天河、何でお前は殺人鬼なんかに狙われてんだよ?」




翔平の戸惑いの隠せない様子だった。




翔平だけじゃない、莉瑚もだ。




この二人は理由も知らずに、俺を助けてくれてたんだな……。