──とは言ったものの。
「おい、誰だ!?こっちに行けば、人いないって言った奴!お前だよな、朽月!」
「言ったわよ、悪い!?でも、今はそんなことは良いから逃げてー!」
俺達五人は後ろから追いかけてくる集団から必死に逃げていた。
笑えてるけど、今の状況は笑えない!
後ろから聞こえる翔平と莉瑚の罵り合いを聞きながら、必死に走り抜ける。
でも、逃げた先にも人がいて、逃げられる足を止めることになった。
「……最悪、天河だけでも逃がさないと」
和泉達は俺をフェンス側に押しやると、俺を守るように立つ。
でも、20人近くいる学生に、たった5人で立ち向かえる訳もなく……。
「いってぇな!殴ったなら殴り返しても正当防衛だよな!?」
殴られたのか、翔平は口を手の甲で拭うと殴ってきたであろう相手を殴り返す。
莉瑚や和泉も取っ組み合いをしていて、柳だけは俺の前に立っている。
「そこどけよ!邪魔なんだよ」
ギャルっぽい女の子が柳に怒声を浴びせるが、柳は退けない。



