「……莉瑚達も俺を探してるのかな」
きっと莉瑚達も自分が助かるために俺を探している。
それは俺の思い過ごしかもしれないけど、実際そうなった時に俺はもう駄目かもしれない。
もう何を信じれば良いか分からなくなってしまいそうだ。
『なら、何も信じなければ良い』
脳裏で≪僕≫が囁いてくる。
「俺は信じたいんだよ、友達を……」
『信じてどうなる?いくら友達でも自分の命の方が大事に決まってる。それが人間だ』
「そんなこと分かってる……」
「天河……?」
脳裏の≪僕≫と話していると、和泉の戸惑ったような声が聞こえた。
顔を上げると俺は余程酷い顔をしていたのか、和泉が息を飲んだのが分かった。
──ほら、所詮友達だの味方だの口だけなんだ。
そう思った途端、意識が遠退いていく。
でも、いきなり肩を強く揺すられて、意識は引き戻された。
「天河!しっかりしろ、俺は何があろうとお前の味方だ!中の奴に気を奪われるな!」
和泉の怒鳴り声に、ハッと我に返った。
俺は今、何を思った……?
こんな状況でも味方だと言ってくれる和泉を疑った……?



