が、その悲鳴はすぐに止み、その代わりに地面に重いものが落ちたような音がした。



重いもの──、それは悲鳴を上げていた女の頭だった。



「殺さないわけがないでしょ?じゃなかったら、こんなことしないよ」




今頃言ったところで、彼女にその言葉は聞こえない。



男は首が無くなった女の胴体に近付くと、その胴体の腹部を切り裂いた。




そして、切り裂いたそこから身体の中に手を突っ込むととある臓器を引きずり出す。




血塗れの手のひらの上にある臓器に、彼は赤い瞳を細めて笑みを浮かべる。




その笑みは妖艶で見た人を魅了するほどの美しさだが、彼の凶行を見たあとでは恐怖しか感じられない。