うどんは冷凍のやつがあるからそれをチンして、野菜はとりあえずトマトとレタス。
あと、それにツナ缶と揚げ玉をトッピングして、めんつゆとマヨネーズを添えれば完成だ。
「父さん、出来たよ」
麦茶とサラダうどんを乗せたトレイを父さんの前に置く。
父さんはソファーからゆっくり身体を起こすと、「ありがとう。頂きます」とゆっくり食べ始めた。
「父さん、事件はどうなってるの?あれから被害者は出てないよね?」
切碕が最初の事件を起こして以来、似たような事件は一件しか起きていない。
その被害者はうちの大学の学生だったから驚いた記憶がある。
でも、その事件が起きたのは一ヶ月程前。
それ以来、事件が起きていない。
「……本来なら家族でも話せないんだが、お前は部外者じゃないからな」
箸を置いた父さんは悲しそうに笑う。
そう言えば、俺が俺自身の身体のことを聞いてから父さんと畏まって話すのは初めてかもしれない。
だからか、妙に緊張してしまう。
「俺達は未だに切碕の居場所を突き止められていない。それに、今は奴もなりを潜めてるし、行き詰まってるよ」
父さんは深くため息を吐くと、リビングの壁の収納の方を見た。
そこには俺達の成長写真と共に母さんの写真も飾られている。



